学長挨拶

柔道整復師の先人から学んだ超絶コミュニケーションスキル

学長

米田實

学長の米田 實です。
私は今日で満68歳、医師になって44年になりますが、年を追うごとに頼って下さる患者さんが少しずつ増え、そのご縁もだんだん深くなってきていることを実感しています。
 
思い返すと、私は小さな頃から柔道整復師の人たちが周りに沢山いる環境で育ちました。柔道は小学校の頃に、柔道家で柔道整復師でもあった祖父から手ほどきを受け、その後も柔道とも関わりを持ちながら現在に至っています。
 
今、医師としての現在があるのは、柔道整復師の先人から、患者さんとの触れ合いの現場や、柔道場、そして他のいろいろな人生の場面で肌と肌で触れあうような感覚を通して学んだことを、積み重ねることができたお陰であると思っています。それは、医学の教科書や文献に書かれている知識だけでは得られない、深い味わいがあります。もちろん、医学知識も大切ですが、知識(knowledge)はいくら積み上げても、いくら新しくても所詮は知識以上のものではありません。一方で当校では、知識も技術もレベルの高い教師陣がそろい、半世紀以上の長い歴史を通して世の中に求められる柔道整復師を輩出して参りました。
 
しかし、当校では更に、単なる知識を超えた「コツ」と「智慧」(wisdom)を臨床経験が豊富な教師陣から学ぶことができます。そのヒントは実は柔道場に裸足で立って感じたり、受け身をしたり、柔道着を着て相手と組み合うときに袖と袖から伝わる感覚にもあるのです。柔道の感覚が「智慧」のヒントだなんて?と思うかもしれませんが、実は柔道整復師の先人は、この柔道だけでなく地域の患者さんを中心とした人たちとの間で「感じ方」と「伝え方」を磨き、進化した現代のITネットワークにも勝る双方向コミュニケーション能力を高める秘伝を残してくれたのです。この能力は、これからの厳しい医療環境や予防医学の現場でも、柔道整復師が地域社会で活躍するための大きな武器になっていきます。この道筋で、当校は、皆さんを過去から未来へ連綿と続く「柔整ワールド」に招待します。
 
「文武両道」が教育の理想ともされていますが、本当にそうでしょうか。勉強ができてスポーツも万能でも心が温かいとは限りません。ガリ勉タイプやスポーツに優れた人の中には、人を蹴落とすことは得意でも、人を助けることには関心がない人もいます。これではいくら勉強やスポーツができても社会の役には立ちません(こういう人を「徳のない人」といいます)。
 
江戸時代初期の人で「近江聖人」と後に言われた儒家である中江藤樹は、「文武両道」では足らない、「文武一徳」を目指して初めて社会に役立つと言っています。そんなに勉強もスポーツもできなくても、一生懸命やっていきながらそのよいところを前向きに生かして行けば、勉強もスポーツも、本人はもちろん、周囲の人たちや社会の役に立つ徳のある人になれるのです。
 
またそれにはよい仲間もあった方がよい。よい仲間と懸命に一つの目標に向かっていくと、初めて見えてくるものもあるし、その中から後でジワーッと効いてくる良い縁も生まれてきます。その良縁を繋ぎ繋いで地域にしっかり根を張っている先輩の姿も目標になるでしょう。当校では、よい仲間(同級の友)とのよい縁も多く得て欲しいと願っていますし、教員でもある諸先輩からは良い仕事と人生のスタイルも学んでいって欲しいと願っています。人生における本当の智慧やよい縁、そしてよい仕事人生に関心のある方は、ぜひ当校の門をくぐって、先人の残した「智慧」に学んでみて下さい。
 
当校では先代理事長・校長で父の米田一平が残した言葉、「佛手仏心」が伝えられています。仏の心で仏のように優しいことをしていこうという意味でしょうか。インドで生まれ中国を経て飛鳥時代に日本に伝わった仏教は、特に鎌倉時代に日本独自の発展を遂げて我々日本人の心に深くしみこんでいます。その心は、天台宗の法華一乗の教え「草木国土悉皆成仏」が基盤で、この真の意味はすべての人にも物にも幸せがくるようにという、世界の宗教の中でも非常に平等を重んじる優しい教えです。「共に生きる」「共に還る」とも言いますね。仏教では「お布施」はさせて頂くもの、という心が大切と教えています。お金を差し出さなくても、笑顔を向ければ「顔施」(ゲンセ)ですし、優しい言葉をかければ「言辞施(ゴンジセ)」です(あわせて和顔愛語ワゲンアイゴともいわれています)。
 
地球環境劣化や地球全体の平和が大きな課題になってきている中で、この日本の仏教の考え方は今の世界を救う力があるのではないかとも世界中で言われてきているようです。また日本には、神道に代表される、まっすぐで素直なことが尊重されるという伝統もあります。神道の基本とも言われる、「清い」(または浄い)・「直い」(なおい)・「正しい」という言葉は5月の風のようにさわやかですね。道場で正座して姿勢を正すとすがすがしい気持ちになるのも同様のことがあるのでしょうか
 
私自身も、日本発の柔道整復師と柔道からは、皆さんとともにまだまだ多くのことを学んでいきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願い致します。
 
多逢勝因 縁尋機妙   安岡正篤
春の夕 絶へなんとする 香を継ぐ   蕪村

平成28年3月28日  米田 實 

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